鉱物種 | ベリル |
---|---|
屈折率 | 1.577-1.583 |
モース硬度 | 7 1/2-8 |
結晶系 | 六方晶系 |
晶癖 | 柱状 |
比重 | 2.72 |
光沢 | ガラス |
劈開 | 弱い |
現象 | シャトヤンシー |
主な産地 | コロンビア、ブラジル、ジンバブエ、ザンビア、パキスタン、マダガスカル、ロシア |
エメラルドは綺麗な緑色が目を引く宝石でその美しさや歴史などから世界四大宝石と呼ばれています。今も昔もその綺麗な輝きから非常に人気が高い石です。
【エメラルドの品質の見分け方3選!良質なエメラルドとは?】
ご自身が所有するエメラルドの価値はどんなものかをなるべく自分自身で把握しておきたいところです。そこで、エメラルドの品質を見分けるポイント3点を紹介していきます。
エメラルドは原産国が重要
エメラルドは原産国が重要であると言われています。原産国として最も評価が高い産地はコロンビアです。世界シェアは60%を越え、特にムゾー、コスクエス、チボーの三地域が有名です。
コロンビア産エメラルドの特徴としては、エメラルドを顕微鏡で拡大すると黒い丸のような炭酸ガスが見え、それとは別に岩塩が確認できます。これを三相インクルージョンといいます。
産地については鑑別書に記載されることがあります。海外で発行された鑑別書の場合明記されていますが、日本で発行された鑑別書の場合「三相包有物」「三相インクルージョン」等と記載されていた場合コロンビア産を意味します。
コロンビア産以外の産地としては「アフリカ産」などがありますが、コロンビア産に比べると評価が下がります。上記のような三相インクルージョンの特徴は見受けられません。
カットによって価値が変わる
エメラルドはカットによって価値が変わります。エメラルドの場合石の角を削ぎ落し、テーブル面が広い八角形で、宝石の透明度を引き立てる手法の一つであるエメラルドカットが人気かつ価値が高いと言われています。
エメラルドカットは内包物が目立つ手法のため、エメラルドカットが用いられるものは基本的に品質が良いものとされています。
エメラルドは色とクラリティが命
エメラルドは「色石」であるため、カラーは大事です。評価の低いエメラルドほど色は薄く、評価の高いエメラルドは色は濃いです。どちらかといえば青みのある緑であるといえます。また、内包物が少なければ少ないほどその見た目の美しさから高値になる傾向があります。
傷については、黒っぽい傷は評価が下がります。パイライトやドロマイトなどのことをいいます。
内包物除去の処理が不要であるほど綺麗なエメラルドは大変貴重であるため、より高値になるといえます。
エメラルドの取り扱い注意点
エメラルドの製品を取り扱う際の注意点についてまとめましたのでご確認いただければと思います。
超音波洗浄機で洗浄しない/水につけてもダメ
エメラルドを超音波洗浄機で洗浄すると、一瞬にして乳化するため、エメラルドの透明度が失われ、評価が下がります。水につけるだけでもダメです。取り扱いには十分に気をつけてください。(ルビーやサファイア等は超音波洗浄でも問題ありません)
産地によって評価が異なる
エメラルドの産地の中で最も評価が高い産地は「コロンビア産」です。特徴としては、エメラルドを顕微鏡で拡大すると黒い丸のような炭酸ガスが見え、それとは別に岩塩が確認できます。これを三相インクルージョンといいます。
コロンビア産以外の産地としては「アフリカ産」がありますが、これは評価が下がります。上記のような三相インクルージョンの特徴は見受けられません。
カラー/傷/大きさを見る
「色石」であるため、カラーは大事です。評価の低いエメラルドほど色は薄く、評価の高いエメラルドは色は濃いです。どちらかといえば青みのある緑であるといえます。
傷については、黒っぽい傷は評価が下がります。パイライトやドロマイトなどのことをいいます。
エメラルドの合成石
色やつやが異常に良く、傷が全くない石は合成石を疑うべきです。また、対称性(シンメトリー)が完璧な石も合成石の可能性があります。
ブラックライトを当てて赤く反応するエメラルドも合成石の可能性があります。ごくまれに天然石でも赤く反応するケースもあるのですが、大体の場合は合成石であると考えていいかと思います。
また、カラーフィルターという特殊な検査器具を使用して真贋を見極める方法もあります。カラーフィルター越しで見て強い赤色に見えるエメラルドは、合成石である可能性が非常に高いと言えます。ちなみに天然石の場合は、オレンジ色や薄いピンク色に見えます。
さらに言えば、リング等に王冠や「CV」と書かれた刻印がある場合は京セラ製の合成石です。(エメラルド以外の色石の合成石も製造しています)
エメラルドの類似石
- グリーントルマリン
- ペリドット:オリーブグリーンの色合い
- グリーンガーネット