

























鉱物種 | オパール(蛋白石) |
---|---|
屈折率 | 1.450 |
モース硬度 | 5-61/2 |
結晶系 | 非晶質 |
晶癖 | 塊状 |
比重 | 2.15 |
光沢 | ガラス-樹脂 |
劈開 | なし |
現象 | プレイオブカラー |
主な産地 | オーストラリア、メキシコ、アメリカ |

『オパール』ってどんな石なんですか?



オパールは、虹色に輝くことで有名な宝石だよ。光を当てると、まるで炎のように様々な色が浮かび上がって見えるんだ。普通のオパールと貴石のオパールがあって、貴石のオパールは特にその色の変化が美しいことで知られているね。



普通のオパールと貴石のオパールは何が違うんですか?



成分や見つかる場所は似ているんだけど、普通のオパールには貴石のオパールのような鮮やかな色の変化は見られないんだ。あと、オパールは水分を含んでいるから、割れやすいので丁寧に扱う必要があるんだよ。



オパールっていろんな種類があるんですか?



いい質問だね。オパールは大きく分けて、背景の色と遊色の見え方で種類分けされるんだ。例えば、ブラックオパールは黒い背景に遊色が浮かび上がり、ホワイトオパールは白い背景に遊色が現れる。他にも、遊色があまり見られないウォーターオパールや、赤っぽい色のファイアオパールなどもあるんだよ。



背景の色が違うんですね!遊色っていうのは、キラキラ光る虹色の輝きのことですか?



その通り!オパール内部の小さな粒の並び方の違いによって、光が様々な色に変化して見える現象を遊色と呼ぶんだ。この遊色の見え方も種類によって様々で、オパールの魅力の一つと言えるね。
オパールは、水の入ったガラス質の小さな粒が集まってできた宝石です。この小さな粒の隙間を光が通るときに、光が曲げられたり、ぶつかり合ったりすることで、虹のように様々な色が浮かび上がります。この現象を遊色といいます。宝石として使われるオパールには、黒っぽいもの、白っぽいもの、燃えるような赤いもの、水のようになめらかで透明感のあるものなどがあります。また、人工的に作られたオパールも売られています。
オパールは、カットされる前から虹色にきらめく性質を持っています。しかし、水分を含んでいるため、扱いに注意が必要で、比較的簡単に割れてしまうことがあります。オパールの色は様々で、一つの石の中に複数の色が含まれ、炎のような効果を生み出すこともあります。天然には、普通オパールと貴石オパールの二種類があります。普通オパールは、貴石オパールの特徴である遊色効果を示しませんが、成分や発見される条件は比較的似ています。オパールは、生成された条件によって、透明、半透明、または不透明になります。
オパールの研究
オパールの特徴


蛋白石は、虹色の輝きを持つことで知られる準貴石です。宝石の中でも特に不思議な輝きを持つ石として、古くから人々を魅了してきました。この石の魅力は、何と言っても、見る角度によって様々な色彩が現れる、遊色効果と呼ばれる光の効果です。これは、蛋白石の内部に詰まった、珪酸でできた小さな球状の粒子が、規則正しく並んでいることで起こります。光がこの微細な粒子の間を通過する際に、複雑に屈折と干渉を繰り返すことで、虹色の輝きが生み出されるのです。まるで、石の中に小さな宇宙を閉じ込めたかのような、幻想的な輝きは、まさに自然の芸術と言えるでしょう。
蛋白石の輝きは、遊色効果だけでなく、透明度によっても大きく印象が変わります。透明度の高い蛋白石は、まるで澄んだ水面のように光を透過し、その輝きはより一層際立ちます。内部の遊色効果が透けて見えるため、奥行きのある神秘的な輝きが楽しめます。一方、透明度の低い、不透明な蛋白石は、落ち着いた雰囲気を持ち、虹色の輝きがより柔らかく感じられます。表面で反射する光と、内部から滲み出るような遊色効果が混ざり合い、独特の温かみのある輝きを放ちます。
さらに、蛋白石は水分を含むという、他の宝石にはない特徴も持っています。これは、蛋白石が低温で生成されるという、その成り立ちに由来します。そのため、乾燥や急激な温度変化に弱く、丁寧に扱う必要があります。また、水分含有量によっても、透明度や輝きが変わってくるため、一つとして同じものがない、個性豊かな宝石と言えるでしょう。このように、蛋白石は、遊色効果、透明度、水分含有量、これらの要素が複雑に絡み合い、様々な表情を見せる、魅力あふれる宝石です。
特徴 | 詳細 |
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遊色効果 | 蛋白石内部の珪酸の小さな球状粒子が規則正しく並び、光が屈折・干渉することで虹色の輝きが生じる。 |
透明度 |
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水分含有量 |
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虹色の輝き


虹色の輝きを放つ宝石、オパールは、見る角度によって様々な色彩を見せてくれます。まるで小さな虹を閉じ込めたかのような、その美しい輝きは「遊色効果」と呼ばれ、オパールの最大の魅力と言えるでしょう。この遊色効果は、オパールの内部構造に秘密が隠されています。
オパールは、二酸化ケイ素という物質が水分を含んで固まった鉱物です。その内部には、微細な球状のケイ酸粒子が規則正しく並んでおり、これが遊色効果を生み出す鍵となっています。光がこの微小な球状粒子を通過する際に、光の波が曲げられたり、互いに干渉しあったりします。これを光の回折と干渉と言い、この現象によって虹のような色のスペクトルが生み出されるのです。
同じオパールでも、見る角度や光の当たり方によって、全く異なる表情を見せるのはこのためです。見る角度が変われば、光の粒子が通過する球状粒子の並び方も変わり、回折と干渉の状態も変化します。そのため、刻一刻と表情を変える、まるで生きているかのような神秘的な輝きを見せるのです。
この虹色の輝きは、古くから人々を魅了し続けてきました。古代ローマ時代には、希望と純粋さの象徴として珍重され、宝石の女王と讃えられました。見る人の心を捉え、夢のような世界へと誘う、まさに自然が生み出した芸術作品と言えるでしょう。夜空に輝く星のように、朝露に濡れた草花のように、様々な表情を見せるオパールは、私たちに自然の神秘と美しさを教えてくれます。
宝石名 | オパール |
---|---|
特徴 | 虹色の輝き(遊色効果) |
組成 | 二酸化ケイ素(水分を含む) |
内部構造 | 微細な球状のケイ酸粒子が規則正しく配列 |
遊色効果の原理 | 光が微小な球状粒子を通過する際の回折と干渉 |
歴史 | 古代ローマ時代から珍重され、希望と純粋さの象徴 |
オパールの色彩


蛋白石は、虹のような美しい色彩で人々を魅了する宝石です。その色の多様性は、まさに自然の芸術と言えるでしょう。無色透明なものから、乳白色、燃えるような赤色、深い青色、鮮やかな緑色、そして神秘的な黒色まで、実に様々な色の蛋白石が存在します。
蛋白石の色の秘密は、その内部構造にあります。蛋白石は、珪酸球という小さな球体が規則正しく積み重なってできています。この珪酸球の大きさや並び方が、光の干渉を引き起こし、様々な色を生み出します。珪酸球が小さい場合は青色に、大きい場合は赤色に見え、その中間の大きさの場合は緑色や黄色など、様々な色合いに変化します。
さらに、蛋白石には微量な不純物が含まれている場合があります。これらの不純物も、蛋白石の色に影響を与えます。例えば、鉄分が含まれると赤色やオレンジ色に、マンガンが含まれるとピンク色や紫色になることがあります。このように、珪酸球の大きさや並び方、そして不純物の種類が複雑に組み合わさることで、蛋白石は無限とも言える色のバリエーションを生み出します。
同じ種類の蛋白石でも、産出地や生成過程によって色が大きく異なる場合があります。例えば、オーストラリア産の蛋白石は、赤色やオレンジ色が鮮やかなものが多く、エチオピア産の蛋白石は、水色や緑色が美しいものが多く見られます。このように、産出地によって色の特徴が異なるため、コレクターたちは産出地にも注目して蛋白石を選びます。
蛋白石の輝きは、遊色効果とも呼ばれます。これは、蛋白石を動かすと、まるで生きているかのように色が変化する現象です。この遊色効果も、珪酸球の大きさや並び方が関係しており、蛋白石の魅力を一層引き立てています。世界中の愛好家が、自分好みの色や輝きを持つ特別な蛋白石を探し求めているのも当然と言えるでしょう。
項目 | 詳細 |
---|---|
色の多様性 | 無色透明、乳白色、赤色、青色、緑色、黒色など |
色の要因 | 珪酸球の大きさ、並び方、微量な不純物(鉄分→赤・オレンジ、マンガン→ピンク・紫) |
珪酸球の大きさによる色の変化 | 小→青、大→赤、中間→緑・黄など |
産出地による色の特徴 | オーストラリア→赤・オレンジ、エチオピア→水色・緑 |
遊色効果 | 蛋白石を動かすと色が変化する現象。珪酸球の大きさや並び方が関係 |
物語


蛋白石は、遥か昔から、様々な文化圏で不思議な力を持つ玉として大切に扱われてきました。古代ローマの時代には、希望を象徴するものとされ、人々に愛されました。中世ヨーロッパでは、身に着ける者に幸運が訪れると信じられ、お守りとして大切にされてきました。また、蛋白石特有の虹色の輝きは、様々な感情や未来を映し出す力があるとされ、不思議な力を持つ石として、予言や占いに用いられることもありました。まるで、石の中に小さな宇宙が閉じ込められているかのように、様々な色と輝きが人々を魅了したのです。
蛋白石の放つ虹色の輝きは「遊色効果」と呼ばれ、これは、石の内部構造に秘密があります。蛋白石は、小さな珪酸球が規則正しく積み重なってできており、この珪酸球の間を光が通過する際に、干渉と回折という現象が起こります。これらの現象によって、光が虹色に分解され、あの美しい遊色効果が生み出されるのです。蛋白石の種類によって、遊色効果の現れ方も様々です。白色や乳白色の地に虹色の遊色効果が現れるホワイトオパール、黒色の地に鮮やかな遊色効果が現れるブラックオパールなど、それぞれに独特の美しさがあります。これらの様々な輝きは、まるで、持ち主の感情や未来を映し出す鏡のようです。
現代においても、蛋白石は、創造性を高め、閃きを与えてくれる玉として、芸術家や創作活動をする人々に愛されています。心に希望と夢を与え、無限の可能性を秘めた宝石として、多くの人々を魅了し続けています。その虹色の輝きは、まるで、人生の様々な出来事を映し出す万華鏡のようです。喜びや悲しみ、希望や不安、それら全てを優しく包み込み、未来へと導いてくれる力を持つ、不思議な玉と言えるでしょう。
時代 | 意味・効果 |
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古代ローマ | 希望の象徴 |
中世ヨーロッパ | 幸運のお守り |
現代 | 創造性向上、閃き、希望と夢 |
遊色効果 | 蛋白石特有の虹色の輝き |
---|---|
原因 | 珪酸球の規則的な積み重なりと光の干渉・回折 |
種類 | ホワイトオパール、ブラックオパールなど |
オパールの種類


天然の蛋白石は、大きく分けて二つの種類に分けられます。一つは「普通蛋白石」、もう一つは「貴蛋白石」です。この二つの違いは、光の干渉によって生まれる虹色の輝き、いわゆる遊色効果の有無にあります。
貴蛋白石は、この遊色効果を持つ蛋白石です。その名の通り、貴重な宝石として扱われています。遊色効果の鮮やかさや色の組み合わせによって価値は大きく異なり、中には収集家が喉から手が出るほど欲しがるような高価なものも存在します。赤や緑、青など様々な色が複雑に混ざり合い、まるで万華鏡を覗き込んでいるかのような幻想的な輝きを放つものもあります。また、地色の違いによっても印象が大きく変わり、乳白色や黒色、橙色など、様々な色合いの貴蛋白石が存在します。
一方、普通蛋白石は遊色効果を持たない蛋白石です。貴蛋白石に比べると落ち着いた色合いで、乳白色や青色、緑色など、自然のままの柔らかな色合いをしています。貴蛋白石のような華やかさはありませんが、落ち着いた色合いの中に、自然が生み出した素朴な美しさを感じることができます。まるで静かな湖面に映る月のように、穏やかで心安らぐ美しさが魅力です。
面白いことに、この二つの蛋白石は、主成分である二酸化ケイ素も同じで、生成される条件も似ているため、同じ場所で産出されることも珍しくありません。まるで双子の兄弟のように、同じ場所で生まれながらも、異なる輝きを放つ蛋白石。その神秘的な魅力に、多くの人々が魅了されています。
また、蛋白石はその虹色の輝きである「遊色効果」の現れ方や、石の地色の違いによって様々な種類に分けられます。それぞれが個性的な美しさを持ち、世界中に愛好家がいるほど奥深い宝石です。
まず、漆黒の闇夜に星々が散りばめられたように、黒色の地色に鮮やかな遊色効果が浮かび上がるのがブラック蛋白石です。そのコントラストの強さが人々を魅了し、最も希少価値の高い種類として知られています。夜空の星を閉じ込めたような神秘的な輝きは、まさに自然の芸術品です。
次に、乳白色の地色に柔らかな遊色効果が溶け込むホワイト蛋白石は、その名の通り白い地色が特徴です。ブラック蛋白石のような強い輝きはありませんが、優しい光を放ち、落ち着いた雰囲気をまとっています。普段使いのアクセサリーにも人気があり、多くの人に親しまれています。
燃える炎のように鮮やかな赤色や橙色の地色を持つファイア蛋白石は、遊色効果を持たないものもあります。地色そのものが美しく、まるで燃え上がる炎のような力強さを感じさせます。透明感のあるものもあり、カットを施すことでその輝きが一層際立ちます。
透明感のある地色に、淡く繊細な遊色効果が浮かぶウォーター蛋白石は、その名の通り水のきらめきを思わせる美しさを持っています。まるで水面に光が反射しているかのような、みずみずしい輝きが特徴です。
このように、蛋白石は実に様々な表情を見せてくれます。同じ種類であっても、遊色効果の現れ方や地色の濃淡、透明度など一つとして同じものはありません。世界にたった一つ、自分だけの特別な宝石を探せることも、蛋白石の魅力と言えるでしょう。だからこそ、コレクターの中には特定の種類の蛋白石に情熱を注ぎ、その多様性を追い求める人もいるのです。








項目 | 貴蛋白石 | 普通蛋白石 |
---|---|---|
遊色効果 | あり | なし |
色合い | 華やか(赤、緑、青など) 地色:乳白色、黒色、橙色など |
落ち着いている(乳白色、青色、緑色など) |
特徴 | 万華鏡のような幻想的な輝き | 自然のままの柔らかな色合い、穏やかで心安らぐ美しさ |
価値 | 高価なものも存在 | 貴蛋白石に比べると低い |
主成分 | 二酸化ケイ素 | 二酸化ケイ素 |
種類 | 地色 | 遊色効果 | 特徴 |
---|---|---|---|
ブラック蛋白石 | 黒色 | 鮮やか | 希少価値が高い、夜空の星のような輝き |
ホワイト蛋白石 | 乳白色 | 柔らかく溶け込む | 優しい光、落ち着いた雰囲気、普段使いにも人気 |
ファイア蛋白石 | 赤色、橙色 | なしの場合もある | 燃える炎のような力強さ、透明感のあるものもある |
ウォーター蛋白石 | 透明 | 淡く繊細 | 水のきらめき、みずみずしい輝き |
人工


天然の蛋白石の持つ美しい輝きを真似て、人の手で作り出された合成蛋白石が、市場に多く出回っています。天然の蛋白石は、見る角度によって様々な色の輝きを見せる遊色効果が特徴ですが、この遊色効果は石によって大きく異なります。一方、合成蛋白石は、人の手で作り出されるため、遊色効果が均一であることが多いです。また、合成蛋白石は天然の蛋白石と比べて価格が安いため、手に取りやすい宝石として人気を集めています。
天然の蛋白石と合成蛋白石を見分けるのは、専門家でなければ容易ではありません。しかし、拡大鏡を使ってじっくり観察することで、いくつかの違いを見つけることができます。天然の蛋白石は、自然の中で長い時間をかけて形成されるため、一つとして同じ模様はなく、独特の不規則性が見られます。まるで生きているかのように、様々な表情を見せてくれるのが天然蛋白石の魅力です。一方、合成蛋白石は人工的に作られるため、模様が規則正しく並んでいたり、全体的に均一な印象を受けます。自然の織りなす複雑な美しさとは異なり、人工的な印象を受ける点が、天然蛋白石との大きな違いです。
蛋白石を購入する際には、信頼できるお店を選び、天然のものか合成のものかをきちんと確認することが大切です。宝石店で販売されている蛋白石には、天然蛋白石と合成蛋白石の他に、天然蛋白石に樹脂などを加えて加工処理した、含浸処理蛋白石と呼ばれるものもあります。これらの石は、天然蛋白石とは異なる性質や耐久性を持つため、購入前にどのような処理が施されているかを確認することをお勧めします。合成蛋白石は、天然蛋白石とはまた違った輝きを持ち、装身具などに用いられる美しい宝石です。それぞれの石の特徴を理解し、自分の好みに合った蛋白石を選びましょう。
項目 | 天然蛋白石 | 合成蛋白石 |
---|---|---|
遊色効果 | 不均一 | 均一 |
模様 | 不規則 | 規則的 |
価格 | 高価 | 安価 |
その他 | 自然の複雑な美しさ | 人工的な印象 |


オパールの産地


蛋白石は、世界各地で採掘されますが、主な産地はオーストラリアです。世界の蛋白石の約九割五分がオーストラリアで採掘されていると言われ、南オーストラリア州クーバーペディやアンダムーカ、ニューサウスウェールズ州ライトニングリッジなどが特に有名です。これらの地域では、乾燥した大地から、虹色の輝きを秘めた宝石が掘り出されています。
オーストラリア産の蛋白石は、遊色効果が特に美しいことで知られています。遊色効果とは、石の表面にさまざまな色の光が浮かび上がる現象で、まるで小さな宇宙を閉じ込めたような神秘的な輝きを放ちます。この美しい遊色効果を持つ蛋白石は、世界中の人々を魅了し続けています。
オーストラリア以外にも、蛋白石の産地はいくつか存在します。メキシコは、ファイヤーオパールと呼ばれる燃えるような赤色やオレンジ色の蛋白石の産地として有名です。メキシコ産の蛋白石は、独特の炎のような模様が特徴で、力強いエネルギーを感じさせます。また、ブラジルからは、透明感のある乳白色や淡い青色の蛋白石が産出されます。こちらは落ち着いた色合いで、穏やかな印象を与えます。近年では、エチオピアも重要な蛋白石の産地として注目を集めており、ウェロ地方からは、チョコレート色や黒色の地に鮮やかな遊色効果を持つ蛋白石が発見されています。
このように、産地によってさまざまな色や模様、特徴を持つ蛋白石。それぞれの産地による違いを楽しむのも蛋白石の魅力の一つと言えるでしょう。産地の違いを知り、それぞれの蛋白石が持つ個性を感じながら、お気に入りの一つを見つける楽しさを味わってみてください。






産地 | 特徴 | 地色 | 遊色効果 |
---|---|---|---|
オーストラリア | 世界の蛋白石の約95%を産出。クーバーペディ、アンダムーカ、ライトニングリッジなどが産地として有名。遊色効果が美しい。 | 黒や濃い青などの暗い地色 | 鮮やかな遊色効果 |
メキシコ | ファイヤーオパールと呼ばれる赤色やオレンジ色の蛋白石を産出。炎のような模様が特徴。 | 透明感のある地色 | 赤やオレンジなどの暖色系 |
ブラジル | 透明感のある乳白色や淡い青色の蛋白石を産出。落ち着いた色合い。 | ||
エチオピア | ウェロ地方でチョコレート色や黒色の地に鮮やかな遊色効果を持つ蛋白石を産出。 | チョコレート色のような珍しい地色 | ハチミツ色の輝き |
オパールの取り扱い


蛋白石は、その虹のような美しい輝きで多くの人々を魅了する宝石ですが、水分を含んでいるという特徴から、他の宝石に比べて繊細な性質を持っています。そのため、丁寧な取り扱いが必要不可欠です。
まず、蛋白石は急激な温度変化に非常に敏感です。冬の寒い戸外から暖かい室内に急に持ち込むと、石に含まれる水分が膨張と収縮を繰り返し、ひび割れの原因となることがあります。また、夏の強い日差しや高温の場所に長時間放置することも避けなければなりません。蛋白石は乾燥にも弱いため、空気が乾燥する時期には、湿らせた綿や布を敷いた容器に保管するなどして、適切な湿度を保つ工夫をしましょう。
さらに、蛋白石は衝撃にも注意が必要です。硬度が低いため、落下させたり、硬い物にぶつけたりすると、簡単に傷ついたり、欠けてしまうことがあります。そのため、身に着けている時はもちろん、保管する際にも他の宝石と接触しないように、柔らかい布やケースに個別に入れておくことが大切です。ジュエリーボックスなどにまとめて保管する場合は、それぞれの蛋白石を小袋に入れてから保管すると良いでしょう。
日常のお手入れとしては、柔らかい布で優しく拭き取るようにしましょう。研磨剤入りのクロスや超音波洗浄機などは使用せず、汚れがひどい場合は、ぬるま湯に中性洗剤を薄く溶かし、短時間で優しく洗うようにしてください。洗った後は、十分に乾燥させてから保管しましょう。
これらの注意事項を守り、適切な方法で取り扱うことで、蛋白石の美しい輝きを長く楽しむことができるでしょう。
注意点 | 具体的な内容 |
---|---|
温度変化 | 急激な温度変化を避ける。冬は戸外から室内への急な移動に注意。夏は直射日光や高温の場所を避ける。 |
乾燥 | 直射日光・高温の場所・暖房の風に当てない。 保管は湿度を保てる宝石箱、綿球を湿らせて一緒に入れる。 |
衝撃 | 硬度が低く、衝撃で傷つきやすいので、落下や硬いものとの接触を避ける。他の宝石とは別に保管する。 |
お手入れ | 柔らかい布で優しく拭く。研磨剤入りのクロスや超音波洗浄機は使用しない。汚れがひどい場合は、薄めた中性洗剤で短時間優しく洗い、十分に乾燥させる。 |
オパールの評価ポイント3つ
オパールの種類と遊色効果
オパールは虹のような色が現れる「遊色効果」があり、色のパターン・割合・強度・範囲が評価されます。オパールは下記の6種類のいずれかに分類されます。
◆ブラックオパール
オーストラリア産を代表するオパールであり、一番価値が高い。ベースが黒でその中に虹色に輝く部分があります。


◆ホワイトオパール
ベースは白でその中に虹色に輝く部分があります。


◆ウォーターオパール(クリスタルオパール)
透明で虹色に輝く部分が強いもの。地色はほぼ無色透明です。




◆ファイアオパール
ベースは黄色・オレンジ・レッドで、メキシコ産であるためメキシカンオパールとも呼ばれます。


◆ボルダーオパール
茶色い褐鉄鉱の母岩の上に遊色層の現れたものです。


◆コモンオパール
遊色効果を示さないオパールです。大部分がペルーで産出され、ブルーオパールやゼリーオパールなど様々な色味があります。ブルーオパールはクリーミーな発色が特徴ではありますが、全体的にコモンオパールは遊色効果のあるプレシャスオパールに比べて値が付きにくいと言えます。




オパールのカラーの評価
最も評価の高いカラーは、赤、橙、黄、緑、青、藍、紫の順番で、一つの石に評価の高い色が何種類も含まれているほど評価が高くなります。
オパールの透明度はどうか
オパールの透明度は、透明・不透明・亜透明・半透明・亜半透明のうちどれに当てはまるかを判断されます。オパールの種類によっても透明度の評価が異なり、ウォーターオパールでは透明度が高いものが、ブラックオパールでは不透明の方が買取価格が高いことがあります。
オパールの魅力は遊色部分なので、どの透明度だと一番キレイに虹色に輝いてみえるかというのが判断基準になります。
オパールのカットの仕方でも評価が変わる
オパールの原石の形を整えたり、遊色効果を発揮させるために、宝石職人がカットをします。上質なオパールのカット方法は次のような特徴があります。
- 通常はカボションカットといわれるドーム型
- 遊色効果がキレイにでるようなカット
- 左右対称になるようなカット
合成石を見分ける方法
オパールに欠けやヒビ(カン)がある
オパールは乾燥しやすく熱に弱く、また、衝撃にも弱い為、欠けやヒビが入ってしまうことがあります。一度オパールにひびが入った場合、割れるまで進行が止まりません。それ故、ひびの入ったオパールは大幅に価値が下がります。
オパールを保管する際は乾燥を避け、湿度が十分に保たれた環境で保管をしなければなりません。
宝石としての価値がない色石を見分けるには
オパールは人気の高い宝石で、残念ながら人工石・合成石・模造石が出回っているのも事実です。すでにオパールを所有されている方は次の点をチェックしてみましょう。
- 軽すぎるかどうか(軽すぎる場合、材料がプラスチックの可能性あり)
- 蛍光性があるかどうか(蛍光性がない場合、人工のブラックオパールの可能性あり)
- 曇りがみられるかどうか(曇りがある場合、鉱物を張り合わせている可能性あり)
※2つの素材を貼り合わせた石をダブレット、3つの素材を貼り合わせた石をトリプレットといいます。トップに天然石、ベースに合成石やガラスを配置して貼り合わせるケースが多いです。



