アマゾナイトグラニットフォーフィリー/AMAZONITE GRANITE PORPHYRY/アマゾナイト花こう斑岩

たむ(鉱物・宝石大好きっ子)

ねえコールス先生、この青緑の石、なんかカッコいいけど“アマゾナイトグラニットポーフィリー”って…名前長っ!

コールス(鉱物採掘士)

ふふふ、確かに少々舌を噛みそうですが、非常におもしろい石なんですよ。“アマゾナイト花崗斑岩”とも呼ばれています。

たむ(鉱物・宝石大好きっ子)

なんだか高級そうな響きだけど、グラニットって花崗岩だよね?つまりこれは花崗岩の一種ってこと?

コールス(鉱物採掘士)

正確には、アマゾナイトを含む“斑状”の花崗岩です。今回はそれをじっくり解説しましょう!


目次

名前の意味と分類

「アマゾナイトグラニットポーフィリー」は、以下のように分解して理解できます。

  • アマゾナイト(Amazonite):青緑色をした微斜長石(カリ長石)
  • グラニット(Granite):花崗岩
  • ポーフィリー(Porphyry):斑岩(大きな結晶がまばらに散った岩)
コールス(鉱物採掘士)

つまり、「アマゾナイトを大きな斑晶として含む花崗岩」ということになります。

たむ(鉱物・宝石大好きっ子)

ふむふむ、つまり“アマゾナイト入りの斑状花崗岩”ってことか~


アマゾナイトってどんな鉱物?

アマゾナイト(Amazonite)は、青緑〜水色の微斜長石(KAlSi₃O₈)です。

項目内容
青緑、青、水色
光沢ガラス光沢、パール調のやさしい反射
組成KAlSi₃O₈(微斜長石)
モース硬度約6~6.5
屈折率1.52~1.53
特徴クレオパトラが好んだとされる色調、自然の癒し感あり
コールス(鉱物採掘士)

美しさと鉱物的面白さを兼ね備えた長石ですね。

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花崗斑岩(グラニットポーフィリー)とは?

たむ(鉱物・宝石大好きっ子)

じゃあ“ポーフィリー”ってなに?

コールス(鉱物採掘士)

それは“斑岩”の意味です。つまり、大きな結晶が母岩に散らばっている岩石です。

花崗斑岩の特徴

  • 地中でゆっくり冷えてできたマグマ岩
  • アマゾナイトのような大きな斑晶が見える
  • 母岩部分はより細粒の石英や長石、黒雲母などを含む

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アマゾナイト花崗斑岩の形成プロセス

  1. 地下深部でマグマがゆっくり冷える
  2. 微斜長石(アマゾナイト)が大きく成長(斑晶)
  3. その後、周囲の石英や雲母などが細粒で固まる
  4. アマゾナイトを斑晶として含む“斑岩”が完成!
たむ(鉱物・宝石大好きっ子)

ってことは、アマゾナイトって結晶がでっかく育つってこと?

コールス(鉱物採掘士)

はい。地熱と圧力の絶妙なバランスの中で成長するんですよ。


鑑賞ポイントと見どころ

アマゾナイト花崗斑岩は、以下の点が魅力です。

  • 大きなアマゾナイト斑晶がランダムに散在
  • 背景となる母岩の色とのコントラスト
  • 各結晶の形状や縁取りの違い
  • 光の反射で見えるアマゾナイトの絹光沢
たむ(鉱物・宝石大好きっ子)

キラッとしてるし、模様の出方が全部違ってておもしろい!


主な産地と産出事情

産地名特徴
🇷🇺ロシアウラル山脈有名なアマゾナイト花崗斑岩の産地
🇺🇸アメリカコロラド州高品質のアマゾナイトを含む岩石あり
🇲🇳モンゴル最近注目の新産地、品質良好
🇧🇷ブラジル宝石品質も一部含まれる
🇯🇵日本例外的に一部で類似品の報告あり

パワーストーン的な意味

コールス(鉱物採掘士)

アマゾナイトは「希望の石」と呼ばれ、心のモヤモヤを晴らしてくれる力があるとされます。

意味内容
心の癒し不安・ストレスの緩和
創造力アップインスピレーションの助け
コミュニケーション表現力を高めるサポート
ポジティブ思考迷いや葛藤をやわらげる

観賞石としての楽しみ方

アマゾナイト花崗斑岩は観賞石、研磨石として以下のように楽しめます:

  • 原石のまま飾る
  • カボションとしてアクセサリーに加工
  • スライス標本にして色と模様を鑑賞
  • 手触りや冷たさを楽しむ「パームストーン」

模様の個性と種類

石によっては以下のような模様の差異が出ます:

  • 点在型:アマゾナイトが散りばめられたような模様
  • 集中型:斑晶が偏って集中するレイアウト
  • 網目型:母岩にネット状に入り込んでいる
  • 幾何型:きれいな六角形や台形の結晶が観察できることも!

他の石との比較

石名違い・共通点
ペグマタイト巨晶が入る点は同じ、ただしより粗粒
グリーンアベンチュリン緑だが、キラキラ感が別物(雲母)
アマゾナイト単体母岩がなく、結晶だけ取り出されたもの
ラブラドライト同じ長石系だが、イリデッセンスがある

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お手入れと取り扱い

  • 硬度はあるが欠けやすい → 衝撃に注意
  • 長時間の水濡れNG → 光沢が失われる可能性
  • 紫外線にやや弱い → 色あせを防ぐため長期露光は避ける
  • 柔らかい布で拭いて保管

よくある誤解と注意点

たむ(鉱物・宝石大好きっ子)

全部がアマゾナイトではない?

コールス(鉱物採掘士)

アマゾナイトの部分は“斑晶”であり、全体は花崗岩(グラニット)です。

たむ(鉱物・宝石大好きっ子)

染めてるの?

コールス(鉱物採掘士)

天然でも鮮やかですが、一部の流通品は染色加工あり。特に均一に青緑で光沢がないものは注意。

まとめと今後の注目

特徴詳細
美しさ青緑の斑晶と母岩の対比が見事
鉱物学的価値結晶成長と地質活動の記録として貴重
スピリチュアル価値希望と癒しをもたらす石として人気
産地ロシア・アメリカが有名、新興地も増加中

エピローグ:石に眠る地球の鼓動

たむ(鉱物・宝石大好きっ子)

アマゾナイトグラニットポーフィリーって、名前だけじゃわからなかったけど、実はすっごく深い石だったんだね。

コールス(鉱物採掘士)

その通り。青緑の煌めきの中には、数千万年という地球の記憶が詰まっているのです。

たむ(鉱物・宝石大好きっ子)

じゃあ今度は、その地球の記憶を自分のアクセサリーにしてみようかなっ!

コールス(鉱物採掘士)

素晴らしい考えですね。鉱物との出会いは、いつも新しい発見とつながっていますから。

鉱物・宝石辞典
たまちゃんとたむの鉱物・宝石一番星★

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