火成岩と宝石:マグマが生み出す輝き
火成岩は、マグマが冷え固まってできる岩石です。マグマとは、地球の内部で岩石が高温で溶けた状態のものを指します。このマグマが冷えて固まる過程で、火成岩は誕生します。
地球の奥深く、プレートと呼ばれる巨大な岩盤同士がぶつかり合う場所や、火山活動が活発な地域では、高温のために岩石が溶けてマグマになります。マグマは周囲の岩石よりも軽いので、ゆっくりと地上を目指して上昇していきます。
マグマが地下深くで冷え固まったものを深成岩といいます。深成岩は、マグマがゆっくりと冷えるため、鉱物の結晶が大きく成長するのが特徴です。代表的な深成岩である花崗岩は、白、黒、灰色などの大きな鉱物の粒が目で見て確認できます。花崗岩は、建築材料や墓石などに使われる、私たちの生活にも身近な岩石です。
一方、マグマが地表近くまで上昇してきて急に冷え固まったものを火山岩といいます。火山岩は、マグマが急激に冷えるため、鉱物の結晶が小さく、肉眼では個々の結晶を見分けることが難しい場合もあります。代表的な火山岩である玄武岩は、黒っぽい色で緻密な組織をしています。玄武岩は、道路の舗装などに利用されています。
このように、火成岩はマグマが冷え固まる場所によって、深成岩と火山岩に分けられます。また、マグマに含まれる成分の違いによっても、様々な種類の火成岩ができます。これらの火成岩は、地球内部の活動を知るための貴重な情報源となるだけでなく、私たちの生活にも様々な形で役立っています。