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ネフライト:知られざる軟玉の世界
軟玉は、古くから世界中で人々に愛されてきた鉱物で、宝石の中でも翡翠と呼ばれる石の一種です。翡翠には硬玉と軟玉の二種類があり、一般的に翡翠というと硬玉を指すことが多いですが、軟玉もまた長い歴史と独特の魅力を持つ石です。軟玉は東洋では古くから「玉」と呼ばれ、日本では縄文時代から勾玉などに加工され、権威の象徴や魔除けとして大切にされてきました。世界各地の遺跡からも軟玉製の道具や装飾品が出土しており、人類の歴史と深く関わってきたことがわかります。 -
魅惑の南洋珠:真珠の女王
南洋珠とは、主にオーストラリア、インドネシア、フィリピンなどの暖かい海で養殖されている真珠のことです。その名の通り、かつて日本の委任統治領であった南洋群島で養殖が始まったことに由来します。当時はシロチョウ貝を使って養殖が行われ、現在でもこの貝が主な母貝となっています。 -
宝石商の仲間と取引
宝石の世界では、「仲間」という言葉が特別な意味を持ちます。ただの知り合いとは違い、深い信頼関係で結ばれた、運命を共にするような存在を指します。これは一朝一夕に築かれるものではなく、長い年月をかけて取引を重ねる中で、互いを理解し、尊重し合うことで生まれます。 -
天然石の魅力:ナゲット、タンブル、タンブルカット
自然のままの姿を留めた原石の魅力もさることながら、人の手によって磨き上げられた研磨石もまた、格別の美しさを持ち、多くの人々を魅了しています。研磨によって石の表面は滑らかになり、内包する色彩や模様がより鮮やかに浮かび上がります。光を柔らかく反射するその姿は、まるで宝石のような輝きを放ちます。今回は、研磨石の中でも人気の高い、ナゲット、タンブル、タンブルカットについて、それぞれの魅力を紐解いていきましょう。 まず、ナゲットとは、原石を割ったり砕いたりした後に、研磨を施したものです。自然の力によって生まれた不揃いな形は、まさに一つとして同じものがない個性を放ちます。大きさも様々で、小さなものから握りこぶし大のものまで存在します。研磨によって角が丸みを帯びているため、手に取っても心地よく、その滑らかな質感を楽しむことができます。 次に、タンブルは、研磨機の中で原石を他の石や研磨剤と一緒に回転させ、摩擦によって研磨する方法で作られます。この製法により、石の表面は滑らかで丸みを帯び、まるで川辺の石のように自然な風合いとなります。同じ種類の石であっても、一つ一つ形や大きさが異なるため、世界に一つだけの宝物を見つけたような喜びがあります。 最後にタンブルカットは、タンブルとカボションカットを組み合わせた研磨方法です。カボションカットとは、石の表面をドーム状に研磨する技法で、タンブルカットは、このカボションカットを施した後に、タンブルのように研磨機でさらに研磨を行います。この工程により、石は滑らかで美しい曲線を持ち、光を内側に取り込み、幻想的な輝きを放ちます。 このように、ナゲット、タンブル、タンブルカットは、それぞれ異なる製法と特徴を持つ研磨石です。どれも自然の石の美しさを最大限に引き出し、個性豊かな表情を見せてくれます。自分好みの形や色、質感を見つけて、研磨石の魅力を存分に楽しんでみてください。 -
宝石の輝きを守る技術:含浸処理
宝石は大地の恵みであり、それぞれが固有の輝きを放ちます。しかし、自然の中で育まれた宝石は、完璧な姿をしているとは限りません。中には、小さな傷やひび割れを持つもの、内包物によって透明度が低いものもあります。これらの欠点を目立たなくし、宝石の美しさをより引き立たせるために、様々な処理方法が古くから用いられてきました。
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