




名前 | スファレライト/SPHALERITE/閃亜鉛鉱 |
色 | 無色、黄色、赤褐色等 |
光沢 | 樹脂光沢、ダイヤモンド光沢 |
蛍光 | なし |
劈開 | 完全 |
断口 | 貝殻状 |
硬度 | 3.5-4 |
比重 | 3.9-4.2 |
主な産地 | アメリカ、ルーマニア、イタリア、イギリス、ベルギー、ポーランド |

コールス先生~!この石すっごいキラキラしてるのに、なんか“黒くてテカテカ”してる!? 光ってるのか光吸ってるのか分かんないよー!



それはね、“スファレライト”という鉱物だよ。日本語では“閃亜鉛鉱(せんあえんこう)”と呼ばれているんだ。



閃(ひらめ)く亜鉛の鉱石……かっこいい名前〜!



実はこの鉱物、“輝き”に関してはダイヤモンドよりすごいんだよ。



えっ!? ダイヤよりすごい石があるの!?
1章:スファレライト(閃亜鉛鉱)の基本情報



スファレライト(Sphalerite)は、亜鉛の主な鉱石であり、化学式は (Zn,Fe)S。硫化亜鉛を主成分とする鉱物で、鉄の含有量によって色や性質が変わります。
🔹 基本データ
項目 | 内容 |
---|---|
和名 | 閃亜鉛鉱(せんあえんこう) |
英名 | Sphalerite(スファレライト) |
化学式 | (Zn,Fe)S |
結晶系 | 等軸晶系(四面体・十二面体状) |
モース硬度 | 3.5〜4 |
比重 | 約3.9〜4.1(鉄含有量で変動) |
条痕 | 白〜淡黄色 |
光沢 | 樹脂光沢〜ダイヤモンド光沢 |
色 | 黒、赤褐色、黄褐色、緑、透明黄など |
透明度 | 不透明〜透明 |



へぇ〜、“ダイヤモンド光沢”って初めて聞いた!



実はスファレライトの“分散率”は、ダイヤモンドの約3倍。つまり光の虹色分解パワーはトップクラスなんだ。
2章:名前の由来と分類
名前の由来



“スファレライト”はギリシャ語の「sphaleros=裏切り者・あてにならない」から来ています。



裏切り者!? 急にネガティブ!中二病っぽい名前だね!



昔は金属鉱石の見分けがつきづらくて、この鉱物を“鉛鉱”と間違えてしまうことが多かった。それで“裏切られた!”ってなったんだね(笑)
鉱物学的分類
- 硫化鉱物グループ(ガレナ、パイライトの仲間)
- 同形鉱物:ワルフラマイト、チャルコパイライトなど
- 鉱石鉱物:主に亜鉛の原料として採掘される
3章:色と輝きのバリエーション



スファレライトは鉄の含有量で大きく性質が変化します。
🔸 鉄が少ないタイプ
- 色:黄~緑~赤茶
- 透明~半透明
- 光の分散が強く、宝石に使われる
🔸 鉄が多いタイプ
- 色:黒~暗赤色
- 不透明
- 磁性を帯びることもある



透明なスファレライトって、すごくキレイなんだね~!でも鉄が多いと“ガンメタル”みたいなかっこいい感じ!



見た目の差が激しいから、まさに“光と影の鉱物”とも言えるね。
4章:どこで産出されるの?



スファレライトは世界中の鉱床で広く見つかります。
地域 | 特徴 |
---|---|
スペイン(サント・エミリオ) | 透明宝石質スファレライトの名産地 |
アメリカ(ミズーリ州) | 亜鉛鉱床として有名 |
メキシコ(チワワ州) | 宝石質・黒色タイプともに豊富 |
カナダ・ペルー | 工業用スファレライトの主要産地 |
日本(秋田県尾去沢、兵庫県明延など) | 鉛・亜鉛鉱山で副産物的に採掘されたこともあり |



スペインのスファレライト、ガーネットみたいな色してて宝石っぽいね〜!



実際、ジュエリーとしてカットされるものもあるよ。ただし……弱点もあるんだ。
5章:スファレライトの魅力と課題
✨ 魅力ポイント
- 虹色のような強い分散光
- 赤や緑のビビッドな色合い
- 珍しい硫化鉱物の宝石
⚠️ 注意点
- 硬度が低いため傷つきやすい(モース3.5〜4)
- 劈開が完全 → 割れやすい
- 湿気や酸に弱い → 保存に注意



ええっ、せっかくきれいなのに傷つきやすいのか〜!



そこが“美しさと脆さのジレンマ”なんだ。でも、そこも含めてスファレライトの魅力だよ。
6章:亜鉛の鉱石としての重要性
スファレライトは世界で最も重要な亜鉛の鉱石です!
🏗️ 亜鉛の使い道
- 亜鉛メッキ(鉄をサビから守る)
- 黄銅(ブラス:銅+亜鉛)
- 電池(マンガン電池、アルカリ電池)
- 健康サプリメント(亜鉛は必須ミネラル!)



えっ、亜鉛ってサプリにもなってるの!?



そう。免疫や肌、味覚に必要な元素で、人間の体にも不可欠なんだ。
7章:コレクション・宝石としての楽しみ方
🔸 鉱物標本として
- 八面体や十二面体結晶が美しい
- ガレナ、パイライトとの共生も人気
- 黒光りする“メタル系”標本として映える
🔸 宝石として
- ファセットカットで火花のような輝き
- 色:オレンジ、レッド、グリーンが人気
- 透明度・内包物も鑑賞ポイント
- ただし「硬度の低さ」で日常使いには注意
8章:スファレライトの未来と再評価



最近では、次のような分野でも注目が集まっています:
- 蛍光特性を活かした材料開発
- レーザー吸収・反射研究
- ナノ粒子としての利用研究
- 鉱物教育分野での注目度UP!



“ただの鉱石”じゃなくて、未来素材にもなりそうな感じだね!



“見た目ヨシ・科学ヨシ・産業ヨシ”。スファレライトは、三拍子そろった“ハンサム鉱物”なんだ。
🎇まとめ:スファレライトは“光を欺く美しき謎鉱物”
- 鉄が多いと黒く重く、少ないと透明で宝石に
- ダイヤモンドを超える分散力を持つが、脆くてデリケート
- 鉱物ファン・ジュエリーファン・科学者すべてを魅了する存在!



スファレライトって、キラキラしてるけど素直じゃない感じがする。なんか“ツンデレ”みたい(笑)



そうだね、だからこそ惹かれる人が多い。“裏切り者”なんて名前を付けられても、今では愛され鉱物さ。



