◆たまちゃんとももの会話:江戸タイムトリップ編

たまちゃん〜、江戸時代ってさ、お金ってどんなの使ってたの?



おっ、来たね!江戸時代は今と違って、“三貨制度”っていう特別な貨幣システムがあったんだよ



三貨制度!? なにそれ、トリプルコインとかそういうやつ!?



まあ近いかな。金貨・銀貨・銭貨(銅貨)の3種類があって、それぞれ流通エリアも用途も違ったんだよ〜



えっ、全部の地域で同じお金使ってたわけじゃないの!?



そうそう。しかも、交換レートもバラバラだったから、ちょっとした通貨パズルみたいなもんだったんだ



なんかRPGっぽくてワクワクしてきたー!ねぇ、代表的なお金、見せて見せて〜!
◆江戸の貨幣は“三貨制度”から始まった
江戸時代(1603年~1868年)に幕府が導入した通貨制度は「三貨制度」と呼ばれ、以下の3つの金属が主役を務めました。
区分 | 貨幣の種類 | 主な材質 | 用途・流通地域 |
---|---|---|---|
金貨 | 小判・一分金など | 金 | 江戸を中心とした関東圏での大口取引 |
銀貨 | 丁銀・豆板銀など | 銀 | 上方(大阪・京都)での商業取引 |
銭貨 | 寛永通宝など | 銅(のちに鉄も) | 全国での日常的な小口決済用 |
それぞれに異なる“秤量貨幣”と“計数貨幣”の特徴があり、使用目的や場所で使い分けられていました。
◆もも、寛永通宝と初対面!





じゃじゃ〜ん!これが“寛永通宝”ってやつ?



そう!1636年から鋳造され、江戸時代を通してず〜っと使われたんだ。実に230年!



230年って…もう現代の1円玉より長生きじゃん!



しかも、これが大量生産されて、“日本最初の統一的な銭貨”って言われてるんだよ〜



…ってことは、江戸キッズたちはこれで駄菓子を買ってた感じ?



まさに! 1文2文を握りしめて、飴とか団子を買いに走ったんだね。


◆天保通宝:異例の大型コイン登場!
幕末の天保年間(1835年)、江戸幕府は新たな銭貨「天保通宝」を発行します。
特徴 | 詳細 |
---|---|
材質 | 銅 |
価値 | 寛永通宝100文分として流通 |



小判の形をした貨幣。ザ・江戸時代の貨幣って感じ♪



サイズも厚さもしっかりしているよ。威厳を感じるでしょ?



ちょっと欲しくなってきた…1枚は持っておきたいな。
◆銀貨界の主役!天保一分銀&嘉永一朱銀
江戸の銀貨は、見た目が“インゴット”みたいな長方形で独特!
▼天保一分銀(てんぽういちぶぎん)
項目 | 内容 |
---|---|
発行年 | 1837年~ |
重量 | 約8.66g |
特徴 | 縦長の板状、裏に「一分」の文字 |



なにこれ〜!超かっこいい!四角い貨幣なんだね!



そう!これは“秤量銀貨”の最後の時代を代表する銀貨なんだ。


▼嘉永一朱銀(かえいいっしゅぎん)
項目 | 内容 |
---|---|
発行年 | 1853年~ |
重量 | 約1.89g |
特徴 | 小型で携帯しやすい、手彫り風の書体が美しい |



これちっちゃ〜い!かわいい!お守りにしたい!



当時の人も、お釣りや小額取引でよく使ってたみたいだよ。人気の銀貨だったんだ。
それと、四角い貨幣というのは世界的に見ても珍しいんだよ。


◆輝け、江戸の財宝!天保小判金の存在感
金貨といえば「小判」!
中でも有名なのが「天保小判金(てんぽうこばんきん)」。幕末の混乱期に登場し、以下の特徴を持っています。
特徴 | 内容 |
---|---|
発行年 | 1837年~ |
重量 | 約11.2g |
品位 | 金56.8%、銀43.2%(低品位化) |
特徴 | 表面の装飾が美しく、贈答品としても使われた |



きゃ~~~!これぞ黄金!THE★こばん!



これ1枚で、江戸の庶民の年収ぐらいの価値があったと言われてるよ。



どえええ!? じゃあ持ってるだけで大富豪じゃん!


◆金・銀・銭を使いこなす江戸人たち


江戸の経済は、現代と違って複雑な通貨体系に支えられていました。
- 大きな買い物は「小判」
- 商取引は「丁銀」や「一分銀」
- 屋台や日用品は「銭貨」
このように、庶民も武士も商人も、それぞれの使い分けを自然にやっていたのです。



え、まって。そんなにいっぱい種類あったのに、混乱しなかったの!?



それが“江戸の粋”ってやつさ。通貨リテラシーが高かったんだね。


◆幕末と貨幣の転換点
1853年、ペリー来航により開国が始まると、外国との貿易で日本の金貨・銀貨はあっという間に流出。
理由:
- 日本の金の品位が高すぎた
- 為替レートの違い(外国から見れば日本の金が格安)
このため幕府は金貨の品位を下げたり、貨幣制度の見直しを進めます。



江戸幕府、結構ピンチだったんじゃ…?



それが、明治政府が誕生する伏線になっていくんだねぇ。
◆たままとめ:江戸の通貨は“経済の芸術”だった



江戸時代の貨幣制度は、ただの支払い手段ではなく、“地域・時代・身分”に応じた文化の象徴でもありました。それぞれの貨幣に刻まれた文字や模様には、経済と権力のメッセージが込められていたのです。
◆ラストたまももトーク:江戸の銭はロマンだ!



いやぁ~、思った以上に奥深いね。江戸のお金!



古銭を手に取るだけで、当時の人々の暮らしや想いが伝わってくるんだよね。



今度のビンゴ大会、景品これにしようよ!小判とか銀貨とか!



レプリカならいいよ♪



