

種類 | 火山岩 |
---|---|
産地 | アイスランド、アメリカ、ニュージーランド、日本 |
色・特徴 | 黒、赤褐色、暗褐色 |
宝石 | × |

コールス先生!見てこれ!真っ赤でザラザラした石、なんだか火山のにおいがする〜!



おお、それはスコリア(Scoria)だね。火山から噴き出したときにできた、多孔質の火山岩だよ。



ポコポコ穴が空いてる!軽くて、不思議な感触〜!



スコリアは見た目も手触りもユニークだから、火山岩の中でも人気者さ。さあ、今日はこのスコリアについて、たっぷり学んでいこう!
第1章:スコリアの基本情報



スコリア(Scoria)は、火山活動によって噴出したマグマが急冷する際、ガスが抜けた穴がそのまま残ることでできた多孔質の火山岩です。
- 和名:スコリア(英語名と同じ)
- 英名:Scoria
- 種類:火山岩(火山砕屑物)
- 色:黒、赤褐色、暗赤色
- 構造:多孔質(泡のような穴が多数)
- 成分:主に玄武岩質(低粘性のマグマが由来)
- 比重:約1.0〜2.5(かなり軽い)



この“スカスカ”の見た目、クセになる〜!色も火山っぽくてワクワクする!



色は鉄分の酸化度によって変化するんだよ。赤いものは酸化鉄が多く、黒いものは酸化が進んでいない証拠だ。
第2章:スコリアの誕生〜火山からの贈り物〜



スコリアは、爆発的噴火の際に生じる“火山れき”や“火山砂”の一種で、低粘性の玄武岩質マグマが噴出した際に、急速に発泡・冷却されて形成されます。
形成のポイント:
- マグマに含まれる揮発性成分(主に水蒸気やCO₂)が上昇に伴って膨張
- 地表に噴き出す瞬間、急速に減圧 → 泡が拡大!
- 泡だらけのマグマが急速に冷えて固まる
- 多孔質の軽石状火山岩「スコリア」になる!



まるで溶岩風呂の泡がそのまま石になったみたい!



その通り。スコリアは“溶岩の泡の化石”と呼んでも過言ではないよ。
第3章:軽石との違いは?
スコリアとしばしば混同されるのが「軽石(Pumice)」。見た目も軽くて穴だらけなのは同じですが、成分や性質に違いがあります。
特徴 | スコリア | 軽石 |
---|---|---|
色 | 赤黒〜暗赤色 | 白〜淡灰色 |
主成分 | 玄武岩質 | 流紋岩質(シリカ多め) |
比重 | 約1.0〜2.5(沈む) | 約0.25〜0.9(浮く) |
手触り | やや粗い・硬め | ザラザラ・脆い |
多孔性 | 多孔質(穴は大きめ) | 超多孔質(泡が細かい) |



あっ!軽石ってお風呂で足をこするときのアレでしょ!確かに浮かぶよね〜



そう。スコリアは比重が大きいから水に沈むけど、軽石はほとんど空気みたいな軽さだから水に浮かぶんだ。
第4章:スコリアの世界の産地



スコリアは、世界中の火山地帯で見つかります。その軽さと多孔質構造から、運搬も比較的容易で、多くの国で採取されています。
主な産地:
- 日本(伊豆大島、阿蘇山、浅間山)
- イタリア(エトナ火山、ストロンボリ島)
- アメリカ(アリゾナ州、ハワイ)
- ニュージーランド、アイスランド、インドネシア



わー、世界中で“火山の泡”が見つかってるんだね!



火山があるところには、スコリアが眠っている可能性が高い。火山観察とセットで楽しめる鉱物だよ。
第5章:スコリアの活用と現代利用



スコリアはその軽さと耐熱性、通気性を活かしてさまざまな場面で活用されています。
- 園芸資材:水はけの良さから観葉植物の土壌改良に
- 建築資材:コンクリートの骨材、断熱材、軽量レンガなど
- 道路工事:非舗装道路の下地材として使用される
- BBQコンロの床材:耐熱性と通気性で炭火の調整に便利



えっ!スコリアって花壇にも使われてるの!?しかもBBQにも!



意外と家庭の近くでも見かける存在なんだよ。
第6章:環境との関係と研究の最前線



スコリアは火山活動の“記録媒体”でもあり、火山の噴火年代や活動履歴の研究にも役立ちます。
- 年代測定による火山活動の履歴再現
- スコリア層の分布と厚みで噴火規模の推定
- CO₂吸着などの研究も進行中(多孔質ゆえの反応性)



スコリアってただの石じゃなくて、火山のタイムカプセルなんだね〜!



そう。地球の“呼吸”を記録する、大事な証人ともいえるんだ。
エピローグ:スコリアの丘でひと休み



今日はスコリアのこと、いっぱい知れて満足だよ〜!見た目だけじゃなくて、いろんな顔を持ってるんだね。



火山岩の中でも特に特徴的な存在だし、火山活動の理解にもつながる貴重な鉱物だよ。



