

種類 | 火成岩 |
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産地 | アイスランド、アメリカ、アフリカ |
色・特徴 | 黒、灰色 |
宝石 | × |

うわ〜!黒くてゴツゴツした岩がいっぱい!コールス先生、これって何の石?



これはね、玄武岩(げんぶがん)、英語ではバサルト(Basalt)と呼ばれる火山岩だよ。



バサルト!?かっこいい名前〜!見た目はちょっと地味だけど…強そう!



うん、見た目も名前も硬派だけど、中身もなかなか面白いんだ。さっそく詳しく紹介していこう!
第1章:玄武岩の基本情報



玄武岩(Basalt)は、火山活動によって形成される火山岩(火成岩)の一種で、主に海洋地殻や火山島、大陸の裂け目などで見られます。
- 和名:玄武岩(げんぶがん)
- 英名:Basalt(バサルト)
- 岩石分類:火成岩(火山岩)
- 色:黒色〜暗灰色
- 成分:主に輝石、斜長石、かんらん石など
- 結晶系:微晶質〜ガラス質
- 硬度:5〜6
- 比重:2.8〜3.0



黒い石ってよく見かけるけど、これも火山から来てるんだ〜!



その通り。特に海底のプレートを構成する岩石の大部分が玄武岩なんだよ。
第2章:玄武岩の形成と種類



玄武岩は、マグマが地表や海底に流出し、急冷されて固まることで形成されます。冷却の速さによって、結晶の大きさが小さくなり、緻密な構造を持つのが特徴です。
代表的な玄武岩のタイプ
- アア溶岩:表面がゴツゴツしていて流れにくいタイプ。
- パホイホイ溶岩:表面がなめらかでロープ状の模様ができる。
- 枕状溶岩(ピローラバ):海底で冷却された際に形成される、丸い塊状の玄武岩。



アアって…名前がかわいい!でも、すごく熱そう〜!



歩くと足をとられるくらいゴツゴツしてるから、“アーアー”って声が出るくらい痛い、という説もあるよ(笑)
第3章:化学成分と鉱物構成



玄武岩の主な構成鉱物は以下の通り:
- 斜長石(ラブラドライトやアノーサイト):白色〜灰色の結晶。
- 輝石(オージャイトなど):暗緑色〜黒色。
- かんらん石(オリビン):緑色の粒状鉱物。



また、ガラス質の基質に微細な鉱物結晶が散らばっていることも多く、斑状組織や気泡構造を示すこともあります。



ちょっと待って、玄武岩の中に宝石っぽい鉱物も混じってるの!?



そうだよ。オリビンはペリドットとしても知られているし、ラブラドライトもきれいな光を放つ鉱物なんだ。
第4章:世界と日本の産地
世界の代表的産地:
- ハワイ諸島(アメリカ):活発な火山活動で常に新しい玄武岩が生成されている。
- アイスランド:プレート境界に位置し、火山と氷河が作り出すユニークな風景。
- インドのデカン高原:デカントラップと呼ばれる大規模な玄武岩層がある。
日本国内の産地:
- 伊豆大島(東京都)
- 三原山(伊豆諸島)
- 阿蘇山(熊本県)
- 男体山や榛名山など、関東地方の火山地帯



ハワイもアイスランドも、玄武岩だらけなんだ〜!火山ってスゴい!



そのスゴさが、地球を作ってると言っても過言じゃないよ。
第5章:用途と人間との関わり



玄武岩は、その硬さと耐久性を活かしてさまざまな用途に使われています。
主な用途:
- 建材・舗装材:石畳や建物の外装など。
- バラスト:鉄道の線路下に敷かれる石材として。
- 岩石繊維(バサルトファイバー):断熱材や強化素材として新たな注目を集めている。
- 砕石:道路やコンクリートの骨材として使用。



あ〜!道ばたの石、これ玄武岩だったのかも!



そうかもね。とても身近に使われているから、知らず知らずのうちに玄武岩の上を歩いてるかもしれないよ。
第6章:未来への可能性と科学の最前線



近年、玄武岩は再評価されており、新しいテクノロジー分野での活用が進んでいます。
- バサルトファイバー:ガラス繊維や炭素繊維の代替素材として、耐熱性・耐腐食性に優れている。
- 火星探査・宇宙開発:火星にも玄武岩と似た成分が存在するとされ、現地資源利用(ISRU)の研究対象にもなっている。



宇宙にも玄武岩があるの!?夢が広がる〜!



うん、地球だけでなく、火星や月でも似た成分の岩石が確認されているよ。
エピローグ:玄武岩とたむの冒険は続く



最初は地味〜って思ってたけど、玄武岩ってものすごくスゴいやつだったんだね〜!



見た目に騙されちゃいけない。大地の基盤を作る、縁の下の力持ちなんだ。



また火山に行って、玄武岩探してみたいなぁ!



じゃあ次は火山島での鉱物観察ツアーでも企画しようか。バス予約してくるね~ん(笑)



