ピーモンタイトシスト(紅簾石片岩)ってなんだ!? ~赤紫に輝く地質の芸術~

たむ(鉱物・宝石大好きっ子)

コールス先生~!この岩、なんかキラキラしてて赤紫っぽくて超キレイ!でも鉱物ってより“岩”っぽいよね?

コールス(鉱物採掘士)

それは“ピーモンタイトシスト(Piemontite Schist)”、和名では“紅簾石片岩(こうれんせきへんがん)”と呼ばれる変成岩だよ。

たむ(鉱物・宝石大好きっ子)

ピーモンタイト……って何語?片岩って何?もうワクワク止まんないぞ~!


目次

1章:ピーモンタイトシストとは?

🔸 基本情報

項目内容
和名紅簾石片岩(こうれんせきへんがん)
英名Piemontite Schist
主成分紅簾石(Piemontite)、雲母、石英など
鉱物グループ変成岩(片岩の一種)
赤紫~紫~褐色
硬度(モース)約6~7(構成鉱物により異なる)
産状中圧・中温の地域変成帯
たむ(鉱物・宝石大好きっ子)

つまりこれは“石”じゃなくて“岩”なんだね!

コールス(鉱物採掘士)

そう。鉱物の集合体でできている“岩石”なんだよ。宝石のように見えるけど、実は自然の“岩の芸術品”なんだ。


2章:ピーモンタイト(紅簾石)ってなに?

🔹 名前の由来

コールス(鉱物採掘士)

Piemontite(ピーモンタイト)は、イタリアのピエモンテ地方で最初に発見されたことから命名された鉱物。和名は「紅簾石(こうれんせき)」。その美しい赤紫色はマンガン(Mn)を含むことによるもの。

🔹 特徴

特徴項目内容
化学式Ca₂(Al,Mn³⁺)₃(SiO₄)(Si₂O₇)O(OH)
赤紫、ピンク、褐紫
結晶系単斜晶系
光沢ガラス光沢
透明度半透明~不透明
たむ(鉱物・宝石大好きっ子)

へぇ~、マンガンで紫色になるのか!アメジストと同じ理由かと思ったらちょっと違うんだね?

コールス(鉱物採掘士)

そう、アメジストは鉄(Fe)と放射線の影響だけど、紅簾石はマンガン(Mn³⁺)の色。似て非なる美しさなんだよ。


3章:片岩ってどんな岩?

🔹 片岩(Schist)とは?

コールス(鉱物採掘士)

片岩は、中程度の変成作用によって形成された葉理(ようり)構造のある岩石。キラキラした鉱物(雲母・角閃石・石英など)が板状に配列し、層状の見た目を持つのが特徴。

🔹 ピーモンタイトシストの構成

  • 主役:紅簾石(赤紫色)
  • 脇役:雲母(光沢感UP)
  • 背景:石英(白または透明)
たむ(鉱物・宝石大好きっ子)

なるほど、“層状のきらきらアート”って感じだね!

コールス(鉱物採掘士)

その通り。自然の“鉱物の層アート”が、地殻変動と熱によって創られたんだ。


4章:できかた(変成作用)

🔸 地質変動のパワー!

コールス(鉱物採掘士)

ピーモンタイトシストは、火成岩や堆積岩が地殻内で高圧・中温の状態にさらされることで形成されます。

変成条件内容
圧力中圧
温度400~600℃程度
形成環境プレート境界の変成帯など
必須成分マンガン(Mn)を含む母岩

🔹 成長の流れ(ざっくり)

  1. 火山灰や粘土が堆積
  2. 地殻変動で深部に沈み込む
  3. 加熱&圧縮 → 鉱物変化
  4. 紅簾石・雲母・石英が成長して層状に
たむ(鉱物・宝石大好きっ子)

プレートが動いて岩が“美しくなる”ってロマンだね!


5章:どこで採れるの?

🌍 主な産地

地域特徴
イタリア・ピエモンテ地方名前の由来。原産地!
アメリカ・コロラド州美しい赤紫片岩が採れる
スイス・オーストリアアルプス山脈沿いの変成帯で多産出
🇯🇵 日本:飛騨帯・赤石帯長野・岐阜など変成帯で紅簾石片岩が確認

6章:観察ポイント

👀 見た目の特徴

  • 赤紫~ピンクの輝き
  • 雲母の反射でキラキラ
  • 年輪のような層構造
たむ(鉱物・宝石大好きっ子)

これって、磨くとまじで宝石級に見えるよね!?まさかこれが“岩石”なんて信じられない!

コールス(鉱物採掘士)

コレクターや鉱物愛好家にも大人気。地質標本としても一級品だよ。


7章:ピーモンタイトシストの用途

用途詳細
鉱物標本地質学教育・展示などで人気
インテリア・彫刻材カットして置物・飾り石・パネルに加工される
ヒーリング・パワーストーン活力・創造性・直感を高めるとされる

8章:似た岩・間違われやすい鉱物

類似岩・鉱物違い
ルビーシスト赤い主成分がルビー(コランダム)
ガーネットシスト赤い粒がガーネット
エピドートシスト緑色で似た光沢を持つが成分が異なる

9章:ピーモンタイトシストの魅力を語る!

たむ(鉱物・宝石大好きっ子)

正直、鉱物じゃなくて岩石なのに、こんなに魅力的ってすごくない?ジュエリーにもなるし、学術的価値も高いなんて!

コールス(鉱物採掘士)

岩石の世界も奥深いんだ。鉱物の集合体だからこそ、組み合わせの妙が楽しめる。まさに地球の“芸術”だよ。


🔚 まとめ:ピーモンタイトシストは“岩の宝石”

  • 赤紫の紅簾石が主役の美麗な片岩
  • 地質変動が生んだ天然のミルフィーユ
  • 地球科学・美術・パワーストーン界から注目の的
  • 名も見た目もロマン満点!
たむ(鉱物・宝石大好きっ子)

次は、紅簾石そのものも見てみたくなっちゃった!鉱物標本買ってもいい!?

コールス(鉱物採掘士)

もちろん。ピーモンタイトは単体でもとても美しい鉱物だ。見るだけで熱が上がる“紅の芸術”だからね。

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たまちゃんとたむの鉱物・宝石一番星★

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